コロボックル物語

それが、たしか、「こぼしさま」といってな。
小さい小さい人のことさ。

→作品紹介←
日本のある港町に、なんの特徴もない小山がありました。
そこには、古い昔から伝わる小人の言い伝えがありました。
ある日、小山で一人遊んでいた少年は、その秘密が
今もまだ生きていることを知ってしまいます。
数年後、惹きつけられるように再び小山に戻ってきた
彼を迎えたのは、三人の勇気ある小人たちでした。
「ワシラハ ミカタニ ナッテクレル ヒトガ ホシカッタンダ。」

人間の「味方」として選ばれた青年、セイタカさんと
新たに「コロボックル」と名づけられた小人たち。
これが小人と人間の、新しい絆の始まりでした―

シリーズ初版:1959年〜/講談社
ハードカバー 1…
ハードカバー 2…
ハードカバー 3…
ハードカバー 4…
ハードカバー 5…
ハードカバー 6…

絵童話 1…
絵童話 2…
絵童話 3…
絵童話 4…
だれも知らない小さな国
豆つぶほどの小さないぬ
星からおちた小さな人
ふしぎな目をした男の子
小さな国のつづきの話
小さな人の昔の話
コロボックル童話集
コロボックルそらをとぶ
コロボックルふねにのる
トコちゃんバッタにのる
そりにのったトコちゃん
…1 青い鳥文庫
…2 青い鳥文庫
…3 青い鳥文庫
…4 青い鳥文庫
…5 青い鳥文庫

…6 青い鳥文庫

→語り← 暫定版
  小学生の高学年で、コロボックルシリーズにはまりました。 塾の課題予習図書でしたが、課題とされている期間には読まずに、長いことほったらかしにしておきました。 ところがある日読んでみたら、なんでもっと早くに読まなかったのかと猛烈に後悔。 シリーズになっている事を知って、続きを読んだら前巻以上にものすごく面白かった。 本屋で買えるのは全部買い揃え、本屋では手に入らない話もある事を知って、 遠くの図書館まで連れて行ってもらい、全ての短編を読破しました。 しまいには、自分でコロボックルの話まで書き始める始末。 (ちなみに『大きな森の小さな家』シリーズもこれと同じはまり方をしました。)
---まだ感想途中です---

→小人考察←
  そんなわけで私の中では、小人=コロボックルというものが確立してしまい、 他の小人本はほとんど読んだ記憶がありません。 最近になって、『床下の小人たち』(小人話の世界的古典扱い。)を読み、 いぬいさんの『木かげの家の小人たち』シリーズを読みましたが、 それで得たものは、コロボックルの完成度の高さの再確認でした。

私が見たところ、小人の話には三種類あります。
1、妖精、民話っぽい系統。
2、人間をそのまんま縮小した暮らし。
3、独自の小人世界。

  それぞれまったく別々の小人世界観で、それぞれの味はあるのですが…。 (以下、2についての批判的文章を続けます。)  私が好きなコロボックルは3に属しますが、 小人話の古典となっている作品には、私が受け入れがたいとする2に属するものが多い(と思います)。 前述の作品も、2に属します。2の系統が具体的にどのようなものかというと、
・小人は特にこれといった能力もなく、普通の人間とおんなじ生活を営む。 彼らの住む場所は、人間の家の隅っこで、食べ物から日用品の全てを 人間が取りこぼした物を上手く小人に合わせて作り変えて利用するのだ。 小人達は、「井の中の蛙の胃の中の蛙」なほどに、世界に関して無知で、 この世には自分達と自分達の家(がある家)に住んでいる数人の人間だけがいて、 小人達はその人間を恐れ、見られてはならず、 人間と同じ言葉と文字と名前を使い、人間がいなくては生きていけないくせに、 その人間達は自分達小人のために存在している、と思っているのである。
  2に属する小人達はこの様に、とんでもなく納得のいかない存在の仕方をしているのです。 人の好き好きだし、小人なりに事情があるかもしれませんが、 私はこの様な小人は、小人として怠慢かつ傲慢だと言いたいです。 ぽっと出の小人ではなく、代々受け継がれてきた小人族なのに、 その長い年月が全くの無意味なほど、あまりに世界を知らなさすぎではありませんか。 あまいよ、あまい!そんなことじゃやってけませんよ、小人は!! 小人の環境に甘んじるのではなく、小人だからこそ、もっと色々と知らなくては生きていけないと思います。 私がこういう見方をするのには、 先にコロボックルシリーズに傾倒してしまったからというのが、もうそのまま出ているのですが… でもそれだけでしょうか…?

→LINK←
佐藤さとるWEB 佐藤さとるさん公認HP。
情報とデータがつまってます。
村上勉の世界 村上勉さんの公式HP。挿絵一覧があります。
コロボックル画文集(すべて描きおろし)は、
書店販売していません。購入はこちらです。
小さな国への
みちしるべ
愛あふるるコロボックルサイトです。
文章を読みつくしましょう。
屋根裏の卵 人物の絵紹介や小辞典があります。
作中年表がすごい…。いいかんじです。

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コロボックル物語(C)佐藤さとる・村上勉/講談社