あずみ

大きな使命を果たしてこそ、生きる価値がある…

◆あらすじ◆
関が原の合戦から数年後―。
事前に戦の種となる人物を「枝打ち」し、 戦を未然に防ぎ太平の世を築くという使命のために 10人の子供が集められ、山奥で刺客として純粋培養されていた。 その中でただ1人の少女、あずみの活躍と生き様を描く。

ビッグコミック スペリオール連載中:1994〜/1- 巻

◆紹介◆
  単行本で3巻が出たあたりで新聞記事に紹介されていたので、気になって1巻を買ってみたら…
!!!!
……これは、買い続けるしかない、と思いました。 今でも唯一、新刊を買い続けている漫画です。 置き場所に困っています。

  この漫画の見せ所は、あずみの強さにあります。 あずみは強い。他の登場人物と比べて圧倒的に強いのです。 その強さが、読者に爽快感と安堵感を与えてくれるのです。 あずみの強さは=素早さ…誰よりも早く動けるというスピードと、賢さです。  あずみが窮地に陥っても、主人公がこんなところで死ぬはずがない、 と判っているので、じゃあこの状況をどうやって切り抜けるのか、というのを楽しんで読んでいます。  むしろ心配なのは、他の登場人物が生き残れるかどうかです。
(これから読む人に…ひとこと。 あずみ以外の人物の濡れ場が結構あるので、苦手な人はご注意を。)(私もですが;)

  どこかで、漫画史上に残る第1話だとありましたが、その通りだと思います。 インタビューによると作者は最初から、例えば「スパイものといえば『ゴルゴ』」というように、 「歴史ものといえば『あずみ』」と言われるようになる作品を作る、という意気込みで描いているとのこと。 あずみのキャラデザも、それを踏まえて色々考えてあの形になったそうです。  私は、ポニーテール少女の剣士というのが個人的に大好きです。 (YAIBAのさやかとか、12国の陽子とか…)  あずみの双頭刃の刀がすごくほしい。レプリカでも木刀でもいいからほしい。いっそ作りたい。  でも実際には、あの形の刀はなかったそうですね。

◆感想◆ ねたばれ
↓好き(巻数順)
・好きな表紙絵は、2巻と6巻。
・全体の中でも特にいいと思うのは、最初の1巻〜10巻1話だと。
うきはvあずみ
  私、うきはがそう来るとはまったく思ってなかったんですよ。大切な仲間止まりだと。 なちと比べると、そういう顔じゃなかったし。 でも、判明したら判明したで、クールな外見の内にそんな熱い想いを秘めていたなんて…! と。(第1話であずみに斬られたなちが、慌ててあずみを片腕で抱き寄せたのはこのことだったのか〜と…。) 5巻で「結末」を知る前までは、4巻の「崖っぷち」を何度読み返したことか…。 二人がものすごくいい雰囲気だったので、 そこいらのシーンは、好きな故につらくて読めないです。泣きました。こけしも泣きました。
・14巻:きくの変化
  きくが正直になって、あずみを受け入れるあたりは好き。良いですよね。あのまま仲良く続くのかと思えば…(短かった…;;)
・18巻:やえとひゅうが
  あずみがお金を置いていく話で、やえちゃんが「ひゅうが」の名前に反応して、 後で一人泣くところ…。爺のことも思い出してる。 ずっと忘れないでいてあげてほしい…。
・18巻:二人の試合
左近「つれて逝く。いっしょに逝こう」
あずみ「うん… いいよ…」
  この時のあずみは、本心で言ったのだと思います。 ここでもし本当に左近があずみを斬って二人で逝ったとしても、私はそれはそれですごく良いよなあ〜と思っています。 実際は、あずみのその答えだけで左近は満足して一人で逝ったわけですが…。

つっこみ:
  あずみは、自分が世間に出たら何の仕事もできないと言ったけど、 軽業師として十分やっていけると思う。むしろ何でもできると思う。

  TVで、あずみの映画予告をみたのですが……  血しぶきや返り血に気持ち悪くなってしまい…  ああ…私、これ観れないなあ… と…  白黒の漫画だから平気に読めるんだなあ… と…。  面白いらしいので残念です…  連載初期から単行本集めてる身としてはちょっと悔しい。 でも観る前から、 コスチュームは原作どおりにしろ、とか ポニーテールじゃないと燃えないんだよ、とか 不満はあったので。 3×3も寄生獣も平気だったので、スプラッタ平気なんだと思い込んでましたが、どうやら実写はあかんようです。

◆舞台感想◆ ねたばれ・毒
  ポニーテールだったので観に行きました。 正直言って、観ている間中、原作との比較つっこみで忙しくて、純粋に楽しめなかったです。 話のすじは、〜10巻1話までなのですが、台詞や人物像は30巻くらいまでの人物のものからつけ足していたり、一つのキャラが複数の登場人物を合わせたものになっていたり。圧縮濃縮。 うきはが完全にヒーロー化してました。(ぇー。(うきはは地味なのが売りだと思っている。)
  一番やだなあと思ったのは、なによりあずみのキャラが変わっていること。 なちと戦いたくないだの人を斬りたくないだの、そんな台詞がしつこいほど繰り返されて。 すっかり優柔不断な同情してくれキャラに…||||  そういえばあずみは沢山迷ったり傷ついたりしているけれど、 〜を斬りたくないとか戦いたくないとか、「戦い」に関して後ろ向きな事はほとんど口に出してませんよね。 なんか世間では、そういう部分だけが美化されて焦点があたって誇張されすぎてしまっているような感が…。
  舞台でいいなぁと思ったのは、ひゅうがの髪型が原作どおりな点と、 ひゅうがとあまぎの剣の持ち方も原作どおりだった点。 おお、本当に横に持ってるよ!と見入ってしまいました。うきはは普通に腰差しでしたヨ…  ワイヤーにびっくりしました。  本命のあずみのポニーテールが観れたのは良かったのですが、 前髪もちゃんと作ろうよ…!それだけで全然雰囲気変わるから!  あずみの後姿は絵になるなあと思いました。
  音響が大きすぎて、休憩時間も、終劇後も頭ががんがんしてました; かなり激しい舞台に仕上がっています。 叫ぶかのような台詞ばかりで、役者さんは連日大変だなあと思いました。 中高生の団体客が観に来てたのに驚き。何やつ!?  PS2あずみの試しプレイができるようになっていたのですが、 周りに人が多いせいか誰もしていませんでした。プレイ画面を見たかったのに残念。

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夏庭 ログの中に色々絵が。日記にも時々語り。
あずみファン あらすじ、人物紹介、CG。考察が沢山。

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あずみ(C)小山ゆう・小学館/1994〜